肯定録-コウテイログ-

肯定ペンギン。加点方式。

相思相愛であること

 皆様こんにちは。瀬口ねる(せぐち ねる)です。

 開催から少し期間が空いてしまいましたが、ラブライブ!サンシャイン!!Aqours クラブ活動 LIVE&FAN MEETING 2018 ユニット対抗全国ツアーが始まりました。

 公演が終わったあとの参加者の顔を見ると、もれなく全員満たされたような表情をしているし、ツイッターなんか開いてみても口々に「楽しかった」「良かった」「生涯○○単推し」「○○さんが一番好き」だのなんのって。説得力があるんだか無いんだか。

 当然ですよね、自分の好きなユニットのファンミーティング。楽しくないわけがない。

 テーマソングにもなっている【ホップ・ステップ・ワーイ!】は3rdライブ福岡公演で初お披露目だったものの、ユニットごとのお披露目は当然ユニットファンミが初。
 まだGuilty Kissの公演は見られていませんが、ユニット別に歌われるだけでずいぶん印象が変わってきますよね。

 CYaRon!が歌うと手を引っ張ってくれるような感覚で。
 AZALEAが歌うと両手を広げて待ち構えてくれてるような感覚で。
 Guilty Kissが歌うと首元を掴まれてやや強引に引き回される感覚で。

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 ただ共通しているのは、爽やかで、力強くて、頼もしさを感じる曲。

 彼女たちのはじめての曲【君のこころは輝いてるかい?】で聴いた”さぁおいで!”。

 同じ言葉なのにとても頼もしくなって、同時に巣立ちや旅立ちを感じさせるようにちょっと切なくて。

 でもみんなで歌って踊って、また明日頑張ろうって思えるそんな曲。

 そんな「みんなで歌って踊ること」についてちょっと考えてみました。

歌うこと

 曲に合わせて「歌う」ということ。
 個人的には「演者のパフォーマンスを感じに来てるのでオタクの歌声は不要」なタイプの人間なので、ライブとかで隣のオタクが歌うタイプのオタクだと結構辛かったりします。

 とはいえそれ以上に演者ファーストなところがあるので、演者サイドから「みんなも歌ってください!」といった要求があればオタクの皆さんにも存分に歌って欲しいし、僕もそうします。
 ご丁寧に字幕も出してくれますしね

 Aqoursのライブで「歌うこと」が促されているされている曲、字幕が出ている曲、「みんなも歌ってください!」と促されている曲。これって今まで何があったでしょうか。

 ・君のこころは輝いてるかい?
 ・ユメ語るよりユメ歌おう
 ・太陽を追いかけろ!
 ・Landing action yeah!!
 ・勇気はどこに?君の胸に!

 このあたりでしょうか?
 もっとあったような気がしてましたけど、リストアップしてみると意外とないですね。

 基本的に歌詞がスクリーンに表示されているので、歌詞がうろ覚えでも大丈夫です。優しいですね。


踊ること

 曲に合わせて「踊る」ということ。
 「踊る」というと大仰ですが、いわゆる「振りコピ」ってやつですね。
 僕の個人的な楽しみ方として、できるものは極力振りコピで楽しんでいます。隣の人に迷惑にならないようにしているつもりですが、つもりなのでなんとも言えません。
 
 Aqoursのライブで「踊ること」が促されている曲、みんなも踊れるようにレクチャーがあった曲になるともっと少なくなりますね。

 ・海岸通りで待ってるよ
 ・サンシャインぴっかぴか音頭

 【サンシャインぴっかぴか音頭】は2017年沼津夏祭りのAqoursステージにてレクチャーがあったり、動画にて振りが公開されていたりと若干特殊ではありますが、こんなところでしょうか。

 【Landing acion Yeah!!】にもダンスレクチャーがあったのかもしれませんが、2017年のファンミーティングには全然参加できていないのでわかりません。もしあったようでしたらそっとご教授ください。

 

相思相愛であること

 今回のユニット対抗ファンミーティングでは、イベントの途中に踊りのレクチャーがありました。
 今年のファンミはこんなこともやってくれるんだ~と感心したものです。

 更に感心してしまったのが、”僕らのパワーと君のハートで” の振り付けの部分。

 左手でハートマークの片方を形作る振り付けのところですが、「私達(メンバー)とみんなの片方ずつのハートが合わさると1つのハートになるんだよ」とのこと。

 びっくりしましたね。こんなの相思相愛じゃん。そう思いました。

 僕たちが踊ること、僕たちがそこにいることを大前提に作られた振り付け。”ここにいるってさ そういうことさ”ということ。

 相思相愛。

 HAPPY PARTY TRAIN TOUR埼玉公演にて、伊波杏樹さんが発したお言葉です。

 僕は結構卑屈な人間なので、演者サイドから好きでいてもいいことを許されてしまうと堪らなくなってしまうんですよね。安心してお金を落とすことができます。

 HAPPY PARTY TRAIN TOUR埼玉公演からおよそ1年が経ち、Next Step!を乗り越え、1年越しに目に見えるかたちで「相思相愛であること」を示してくれた【ホップ・ステップ・ワーイ!】。

 現状、「みんなも歌ってください」という「歌うこと」を促している曲と、レクチャーがあって「踊ること」を促している曲、この2つを同時に満たす曲は【ホップ・ステップ・ワーイ!】だけ。

 この先のファンミーティング残りの公演、参加できるかわかりませんし、LVでも十分楽しいのは理解しているのでLVでも結構。
 もしかしたら4thライブでも歌ってくれるかもしれないですし、そうしたらまた歌って踊って、「相思相愛であること」を確かめてみるのもいいんじゃないでしょうか。

 
 

てくてくSegnel~群馬篇 夢二の瞳を巡る冒険~

 今日はみなさんに、伝えたいことがあります!
 それは、私たちの学校のこと、まちのことです!

 皆様こんばんは、瀬口ねるです。

 冒頭の画像とセリフはこの記事とは全く関係ないのですが、僕の地元・群馬のことをすこし知って貰えたら嬉しいなと思って筆を執りました。

 ツイッターで済ませようかと思ったのですが、長くなりそうだしせっかくなのでブログにしよう!と思ったのがきっかけなので、ツイッターを見てくれてる方はその延長みたいな感じで「ワロタ」とか言いながら読んでいただけたら嬉しいです。


地元愛♡満タン☆グンマーライフ


 皆さんは「プリン」お好きですか?

 最近、沼津港にプリン専門店なるものができたのをご存知でしょうか。
 めちゃくちゃ"映える"し、美味しいんですよね。

 でまぁ僕は滅多に沼津へ行けないので、「群馬にもプリン専門店ないの?」という浅い考えで調べたんです。



 ありました。

 伊香保プリン専門店「Crayon(クレヨン)」さん。

 伊香保といえば日本の名湯ということで、名前くらいは耳にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 幸いなことに伊香保という街は僕の住む家からそれほど遠くなく、車で30分もかかりません。
 このプリンが食べたくて今週の夜勤はがんばダイヤしました。

 

 これ全部プリン。

 貰ったフライヤーには「12種類のプリンが常設」みたいなことが書いてあったんですが、どう見ても12種類に収まってないです。

 奇遇にも(?)僕は抹茶味のお菓子が好きなので、抹茶プリンをイートインでいただきました。
 500円でドリンクと好きなプリンがひとつ選べて、店内のイートインスペースでいただくことができます。
[

 食べている時に何人かお客さんがプリンを買いに来ていたのですが、男性のお客さんが多く都内や湘南から来たなんて人もいました。
 確かにトリコになるくらい美味しかったです。

 また来ます。


 せっかく伊香保まで来たので、温泉街まで足を伸ばします。

 伊香保温泉の石段街、かれこれ来たのは10年振りくらいになるかも。


下から


上まで


365段あります。

 石段街の脇には古き良き射的屋や駄菓子屋、脇道に入ると旅館などがひしめいていて、ここだけ時間がひと昔前で止まっている感覚があります。趣があっていいです。


 石段をのぼりきると神社があり、さらにその先には露天風呂や飲泉所があります。

 毎週木曜日は露天風呂がお休みなので、温泉だけ飲んできました。


 右が水、左側が温泉。
 まず水の方を飲んだらあまり味がせず(それはそう)、調子に乗って温泉の方を飲んだら鉄の棒を舐めたような味がして吐きそうでした。
 写真撮った後に気づきましたが、見るからに左側のほうが色の付き方おかしいですね。

 なんの効能があるのかは分かりませんが、きっと身体にいいはずです。

 石段街の中腹あたりに、無料で利用できる足湯もあるので階段疲れを癒すこともできます。

 身体の中と外から温泉を味わい、満足したので帰路につきます。


愛のとばしり

 子供の頃、何度も来ている場所。何度も通った場所。

 それでも意識しないと見えていないことってあるんだな、そう強く思った1日でした。

 車を走らせていると、妙に見覚えのある文字列が目に入ります。

 竹久夢二

 我らが小宮有紗さんが「彦乃(ひこの)」役として出演した、映画「夢二〜愛のとばしり〜」の、あの夢二です。


 その記念館が伊香保にある。

 お恥ずかしながら、今日この時まで竹久夢二の記念館があること、それが伊香保にあることを全く存じ上げませんでした。

 迷うことなく即入館。入館料1600円。結構する。


 外観。これ以上下がれなくて全体を収めきれず。

 館内は写真撮影不可なので内容をお伝えすることはできないのですが、「大正ロマン」という言葉がピッタリ合うような、洋的な情緒がありました。
 夢二はとにかく優れた感性を持ったアーティストで、絵だけに留まらず歌や詩など幅広く活躍していた大人気のクリエイターだったようです。

 正直なところ「愛のとばしり」を観た時は小宮さん(と濡れ場)が目当てだったし、そもそも夢二が何をしていた人間だったのかも知らなかったし、内容もほとんど覚えていません。

 この夢二という人物、紆余曲折あり伊香保榛名山をこよなく愛する人物だったそう。

夢二の代表作のひとつ「榛名山賦」

 どうやら榛名湖の湖畔に歌碑があり、なんとアトリエまで「現存で残っている」とのこと。

 さすがに驚きました。
 榛名湖は夏場には花火大会、冬にはイルミネーション。ドライブや避暑、湖畔のホテルで年を越したり、小さい頃から何度遊びに行ったか分からないくらい訪れている場所。
 言ったら家から結構近い。そこに歌碑?アトリエ??そんなのあったか?

 気味の悪さと、湧き上がる興奮。

 夢二を巡る冒険が始まった。


 竹久夢二記念館から榛名湖までだいたい20分くらい。
 榛名湖の湖畔には、車輪のついた乗り物を乗る人間なら分かってしまうであろうワクワクするポイントがあるのです。

 ※後続車が居ないので停めて撮ってます

 山の天気は変わりやすいのであいにく曇天ですが、これが晴れてると本当に気持ちいいんです。


 ほどなくして、「竹久夢二の歌碑」へ到着。

 Google mapで榛名湖のあたりを拡大すると、ばっちりランドマークとして出てきます(マジかよ)。

 ここから見えるのが「榛名湖」と「榛名山」です。


 もう少し車を走らせると、夢二のアトリエがありました。

 予想してたより簡素なもの。
先ほど紹介した「榛名山賦」はここで描き上げられたそう。
 解放時間が過ぎていたのと、蜂がいっぱいいたので近くまでいけませんでした。

 
 当然のことながら、これらは10年20年内に出来たものではなく、ただずっと変わらずにそこにあり続けたもの。

 ただ僕が知らなかった、気が付かなかっただけのもの。

 さして興味もなく、何をしていたかも分からなかった「夢二」という人間が、今日1日だけで急激に近しいものに感じてしまったのです。

 地元にあって知らなかったもの、気づかなかったもの。
 興味もなく知ろうとしなかったもの。

 単一では意味を持たなかった点と点が、繋がって線になって意味を持つようになった。

 この線が「キセキ」なんだ、と思った。

 まさか自分の生まれ育った土地でこんな体験をするとは思わなくて、どうしてここまで興奮してるのか不明なのですが、知的好奇心が満たされて脳汁がドバドバ出ているんだと思います。

 アンテナを張って、きちんと目を向けて、考えてみる。こうしてみると群馬にも面白いものがあるんだなと感じた1日でした。

 僕は群馬のことがあまり好きではないです。
 夏は暑いし、冬は寒い。
 遊ぶところも無いし車の運転は荒い。
 他県民からバカにされるし、高崎線のくせに籠原で止まるし、空港も無いし最低労働賃金は低い。

 それでもちょっとだけ群馬のことがスキになれたかもしれないです。

 沼津に行ってなければラブライブ!サンシャイン!!を知らなかったし、ラブライブ!サンシャイン!!を知らなかったら小宮有紗さんを知らなかったし、小宮有紗さんを知らなかったら竹久夢二を知らなかった。

 全てに意味があった。これは言いたいだけなんですけど。

 大人になって色んなものを見てきたあとで地元を見ると、見えなかったものが見えるようになると思います。

 知ることは好きになることの第一歩、なんて僕は僕自身のブログで何度も言ってる事なんですけど、全然群馬のこと知らないですね。
 ちょっとでも歩み寄るために、もっと知ってみてもいいかな、というお話でした。

 皆さんもたまには地元再発見、してみませんか。

銀河の日

 名古屋の夏は暑かった。

 

 フェーン現象ヒートアイランド現象が合わさって、おまけに風も吹かないから非常に暑いそうだ。

 

 日本でも最高クラスに暑い都市・館林を擁する群馬県在住の僕は名古屋のことを去年までナメていた。

 

 1年前の今日、名古屋にあるガイシホールで『Aqours 2nd LoveLive!HAPPY PARTY TRAIN TOUR』が出発の汽笛を鳴らした。

 

 僕にとってこのツアーは、特に名古屋公演の1日目は特別な日で、ものすごく思い入れのある日なのである。

 

 長くなると書くのが面倒なので、何があったのかはこちらの通り。

 もうあの日から1年か、という懐かしさすらある。

ameblo.jp

 

 何回この曲についての話するんだって思われても仕方ないけれど、スキなものは何度だって語りたい。

 

 名古屋公演の1日目、はじめて『GALAXY HidE and SeeK』が披露され、感動冷めやらぬまま人身事故に巻き込まれ、灼熱の熱帯夜。ホテルまで徒歩2時間。

 途方に暮れながらも運命的に出逢った「かくれんぼ」という名前の居酒屋。

 このちっぽけでどうでもよすぎる出逢いが僕の人生観を変えるきっかけになったのだ。

 

 忘れたくても忘れられない1日だった。

 

 自分の中でちょっと特別な存在になる1曲って、自分の立場や境遇に何かしらシンパシーを感じて”刺さる”曲なのかもしれない。

 無論僕は黒澤ダイヤではないが、たったひとつの出逢いでそれまでの道程を肯定することができた、この境遇を肯定できた。「この星のことがとってもスキになれるみたい」と思うことができた。

 そんな日だったのだ。

 

 

 冒頭で「特別な日」なんて書いたけれど、ライブはいつだって唯一無二。特別じゃないときなんて無いというのは念を押しておきたい。

 

 でもやっぱりそのなかでも「特別なライブ」というものは存在すると思う。

 ので、少し昔話を。

 

 僕がいわゆる「声優ライブ」にハマるきっかけになったのは、2011年12月4日 水樹奈々LIVE CASTLE-KING'S NIGHT-だ。

 

 2010~2011年にかけて「ハートキャッチプリキュア」が放映されていて、主人公の花咲つぼみ役として水樹さんは出演されており、「大きいお友達」だった僕はこの作品で水樹奈々さんという声優を知った。

 

 友人からCDを借り、曲を聴いてPVを見てから堕ちるのに時間はかからなかった。

 声優ライブになんて行ったことがないけれど、チケットが取れたら行ってみようくらいの気持ちだったのだ。

 

 中でも『Astrogation』という曲とPVが最強に感じたので「ライブに行ってみたい」という気持ちが出てしまったのである。

 銀河や宇宙の歴史というマクロのスケールから、君と僕というミクロのスケールへ収束する世界観がたまらないのだ。

 あとPVのウィンクがやっべぇので是非見てね。

 

 ともあれ、この『Astrogation』は同ライブのアンコールにて披露されたのだが、初めて参加したライブで観たかった曲が来たときの感情は筆舌に尽くしがたい。地球に、全ての存在に感謝をしたくなるような感情。

 

 「声優さんのライブってこんなに楽しいものなのか。

 

 世界が広がった特別な日だった。

 

 

 この『Astrogation』と『GALAXY HidE and SeeK』は歌詞も曲調も歌手も作詞作曲も何もかもが違うけれど、「銀河」をステージにした「あなたとわたし」「君と僕」の「運命的な出逢い」の歌。

 今にして思えば、遺伝子レベルでこの曲との出逢いは決まっていたのかなとも思ってしまう。

 

 

 昔話はこれくらいにしておいて、要するに「特別なライブ」ってあるよね、というお話。

 2ndツアーはそういう「特別なライブ」だったのだ。

 そもそもツアーに全部行くなんてやったことがなかったし、そういう意味でもプレミアムなものだった。

 

 それに、2ndツアーにおいて特別に感じる理由は季節も大きく関係していたように思う。

 夏といえば彼女たちAqoursの季節。

 千歌が1期「#13 サンシャイン!!」で言っていたように、「なんかアツくなれる」季節。

 

 夏っていうだけで、なんとなく特別な気分があるのだ。

 

 なんとなくぼんやりとだけれど、夏に対して特別な気分がある理由が最近わかりかけている気がする。

 

 小さい頃、おおよそ誰もが経験しているであろう「夏休み」を思い出す。

 どこかへ旅行に行っただとか楽しかった思い出だとかそういうものではなく、「夏休み」という空気そのものを、だ。

 

 昼間テレビをつけるとやっているスラムダンクとかキテレツとか、庭でやった花火とか、スイカを割って食べたりとか、別に特別な思い出ではないけれど、今振り返ってみて感じる郷愁。

 

 決して特別なんかじゃなくて、思い出にすらならないただの記憶だけれど、それらすらもまとめて「特別」にしてしまう魔力が夏にはあると思う。

 

 だからあの2ndツアーは夏という季節を持って、年甲斐もなくバカなことをやりながらあちこち回ったり、ライブとは全く関係ない物事にすら意味を与えてくれて特別にしてくれた。

 いつか思い出になってしまうけれど、またこの季節がきたらきっと思い出す。

 

 ダ・ヴィンチ4月号にて諏訪ななかさんが「Aqoursは二度目の青春」と仰っている。

 これはきっとキャストの皆さんだけじゃなくて、Aqoursと一緒に過ごしている僕たちにも言えることなんだと思う。

 じゃなきゃ大の大人が夜中に公園に集まってセミの羽化を観察したりしないでしょ。

 

 思い出す、というのも青春の味わい方のひとつだと最近は思う。

 

 

 名古屋の夏は暑かった。

 もう二度とあんな思いをするのは御免だけど、あんな目に遭ったから一層『GALAXY HidE and SeeK』のことがスキになって、記事をひとつ書いた。

 あの記事を書いたことでできた繋がりがあったり、得られた気付きもあった。

 ありがたいことにあの記事で『GALAXY HidE and SeeK』のことがスキになったなんて人も居てくれる。

 

 あの日あんな目に遭ったから今の僕があるのは紛れもない事実。

 

 去年の今頃は途方に暮れながら歩いている頃だ。

 でも、もう少し歩いたら人生観を変えてしまうような運命的な何かが待っている。

 

 これはあの時の僕へ教えてあげたいことなのだけど、まるで人生の縮図や教訓のようにも思えてきてしまうので、ちょっと面白くなってくる。

 

 

 1年越しに想う。改めて、今日は特別な日だった。

 今日は特別な日、銀河の日。

 

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『MY舞☆TONIGHT』衣装のお話

 皆様こんばんは、瀬口ねるです。

 今回は普段のような歌詞についてのお話からちょっと趣向を変え、「衣装」についてのお話をしたいと思います。

 テーマは『MY舞☆TONIGHT』の衣装のお話です。

 一体なぜこのタイミングで『MY舞☆TONIGHT』の事について書こうと思ったのかといいますと、事の発端は先日発売されたラブライブ!サンシャイン!!TVアニメオフィシャルBOOK2

 この聖書に書かれている一文に、ふと思いを巡らせていたところが発端です。

ルビィが姉のダイヤのために作った、ラバー仕様の花魁風ドレスがとても印象的です。おとなしそうに見えて、ルビィはちょっと毒のあるデザインが好きなので、随所にそれが現れていると思います。

ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメオフィシャルBOOK2
P.65 酒井和男

 個人的に引っ掛かりを覚えたポイントは
 ・花魁(おいらん)
 ・毒のあるデザイン
 という部分。

 なぜ「舞妓」ではなく「花魁」なのか?
 一体何が「」なのか?

 これについて書いていきますので、最後までお付き合い頂けましたら幸いでありんす。

花魁とは

 そもそも「花魁(おいらん)」とは一体何なのか?
 舞妓とは違うのか?

 そのレベルの知識だったので、少し調べてみることにした。
 調べかじり聞きかじりのものなので、間違いがあったら指摘など頂けると幸いです。
 

 花魁(おいらん)は、吉原遊廓の遊女で位の高い者のことをいう。現代の高級娼婦、高級愛人などにあたる。18世紀中頃、吉原の禿(かむろ)や新造などの妹分が姉女郎を「おいらん」と呼んだことから転じて上位の吉原遊女を指す言葉となった。(中略)
 今日では、広く遊女一般を指して花魁と呼ぶこともある。

花魁 - Wikipedia

 以上、Wikipediaからの引用。

 吉原遊廓というのは江戸時代に幕府によって公認されていた遊郭のこと。
 江戸幕府が開かれ、江戸の都市発展に伴う人材確保などにより江戸の男性人口が激増。それに伴い市中に遊女屋が点在し始めたという。
 当時、幕府は遊郭なんぞにリソースを割く余裕などなかったらしく、遊女屋を営んでいた庄司甚右衛門を名主にして江戸初の遊郭葭原(よしわら)」の設置を許可。現在の日本橋人形町あたりである。

 それからほどなくして。
 遊廓を公営にすることで遊郭から上納金を納めさせることができるし、市中の遊女屋をまとめて管理する治安上の利点、風紀の取り締まりなどを求める幕府と、市場の独占を求める一部の遊女屋の利害が一致した形で吉原遊廓の始まりとなった。

 江戸の市中拡大につれ、吉原遊廓は移転を命じられ新吉原へ移る。現在の浅草あたりである。
 この新吉原遊郭、広さにしておよそ2万坪の敷地面積だったようで、高い塀と「お歯黒どぶ」という堀によって完全に外界とは隔絶されていた箱庭だったらしい。遊郭への出入りは大門のみとなる。
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 高い塀と広い堀、これらは遊女と客の駆け落ちを防いだり、遊女が逃げ出すのを防いでいたためであるようだ。

 花魁の話に移る。 
 遊女には「太夫」「格子」「散茶」「端女郎」「鉄砲女郎」などの格付けが与えられていた。
 中でも「太夫」と「格子」は遊女の中でも最高級の存在であったため、一晩お相手をしていただくだけでも莫大な資金と、遊女に認められる男性としての魅力が必要だった。

 莫大な資金がかかる上に「太夫」や「格子」は気分次第で男性を「振る」こともあったらしく、庶民化する時代の流れとともに消滅していった。

 「太夫」「格子」の消滅とともに、下に位していた「散茶」の遊女が「呼出し」「昼三」「付廻し」という3つに分類され、繰り上がり的に最高級の遊女となり、この遊女を総称して「花魁(おいらん)」といった

 魁道という言葉は耳にしたことがあるだろう。
 これは客から指名を受け呼び出された遊女が客の待つ茶屋まで出向き、また客を連れて戻っていくことを旅と見立てて「道中」と称したもの。

 たくさんのお金を稼ぎ、きらびやかな衣装で練り歩いたり相手をしたり、限られた箱庭の中でトップの存在。男は夢の時間を味わいに、遊女は夢を与えに。
 いわばアイドル的な存在。それが「花魁」なのだ。

 ちなみに「花魁」と「舞妓」の違いはというと、「花魁」をはじめ遊女は先述のように「身体を売って生計を立てている」もの。
 そして「舞妓」は「芸を売って生計を立てている」もの。この違いなのだ。

 以上、「花魁」についてざっくりと。


 ちなみに完全に余談ではあるが、吉原の歴史は火災の歴史と言われるほど火災の多かったもののようだ。
 火災の度に周辺の山谷など他の場所で仮宅営業(かりたくえいぎょう)を続け、すぐまた再建を何度も繰り返していたという。
 一軒でも焼け残ると幕府から仮宅営業の許可が下りないということから、遊郭で大火があると遊郭のすべて残らず燃やしてしまったのだという。
 吉原大火、という大きな火災もあったようだ。

 大火、これは英語で「inferno」。
 
 インフェルノ

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 フェニックス!!

 なのだ。
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 以上、余談。

 

なぜ「花魁」なのか

 
 「花魁」についての知識を得たところで次の話題へ移る。

 なぜ「花魁」なのか?

 この曲のタイトルは『MY舞☆TONIGHT』だ。
 モチーフにするなら「舞妓」のほうが圧倒的に適しているだろう。

 あえて前の項にて扱わなかったが「花魁」とは高級の一流遊女のため、誰でもなれるというわけではなかった。
 ただ美しいだけではなく教養も必要で、舞踊・琴・書道・茶道などの教養や芸を仕込まれていたのだ。


 舞踊・琴・書道・茶道──…


 Aqoursの中にも居るのだ。
 幼少期からこれらをみっちりと仕込まれ、大事に大事に育てられてきた箱入り娘が居る。

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 黒澤ダイヤだ。


 酒井監督のインタビューで語られていたり、アニメを見ていたらわかるように、これは「ルビィがダイヤのために」作った衣装なのだ。

 ルビィは誰より近くで、誰より長い間ダイヤのことを見て生きてきた。
 ダイヤの身の上を嫌でも間近で見てきた以上、これほど格好のモチーフとモデルは存在しないだろう。

 ルビィに「花魁」の知識がどこまであったのかはわからない。
 単純に「きれいだから」という理由なのかもしれない。

 自分で調べたかもしれないし調べていないかもしれない。親友で博学の花丸に「花魁」というものの由来を尋ねたかもしれない。

 もしかしたら花丸も、こんなことを言ったのかもしれない

 「花魁さんって、ダイヤさんみたいだね

 なんて。


 これらのやり取りがあったかどうかは完全に妄想だが、幼少期から教養と芸事を叩き込まれていたダイヤは「花魁」の資格を充分に満たしているのだ。
 だからルビィは「花魁」を選んだ。


百花の魁


 平素より肯定録を御覧頂いている方はご存知かもしれないが、「百花の魁」という言葉がある。
 以前、黒澤ダイヤソロ曲『WHITE FIRST LOVE』についての記事を書いた際に取り上げた言葉だ。
segnel.hatenablog.jp

 ダイヤのアイコンマークは「」であり、「」の別名を「百花の魁」と言うのである。
 この「百花の魁」という言葉は、数多くある花のうち梅は1年で最も早く花を咲かせることに由来している。

 百花の魁、またの名を「花魁(かかい)」という。

 「花魁」という言葉はそれひとつで「梅の別称」「いち早く咲く花」「位の高い遊女」の意味を持っているのだ。

 あまりにも出来すぎていると思ったが、これがラブライブ!サンシャイン!!というコンテンツ。全てに意味がある。
 
 そして、遊郭につきものだった梅の名を冠した病気というものも存在する。

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ルビィ、ずっとずっと思ってたんだ。
おねぇちゃん、絶対に合うのに、って……

 そしてこれはルビィの「」だ。


花魁衣装の意味

 「花魁」の衣装といえば豪華絢爛、どれだけきらびやかにできるかが勝負どころの衣装である。

 この花魁の派手な衣装は、「花魁」にとっての花嫁衣装を意味しているため豪華になっている。
 「花魁」は一晩限りのお客との“初夜”を迎えるために、豪華な花嫁衣装に身を包み、夫婦の夜の象徴であるように帯を前で結び、ほどきやすくしているのだという。
 花嫁衣装のように一番外側に色打掛けを着るのもそのためらしい。

 そしてこれも余談だが、旧暦の8月1日である「八朔(はっさく)」の日は初めて徳川家康が江戸に入府した日とされ、幕府にとって最も重んじられていた日だった。
 庶民の間でこの日に何か特別な行事が行われていたわけではないが、吉原では武家社会をまねて「八朔」を大々的に祝う風習があり、この日の遊女はみな白無垢を着て花魁道中を行ったという。

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歌川国貞 江戸新吉原八朔白無垢の図


 そして今宵限りの花嫁衣装を纏った彼女たちは、舞って、こう歌う。
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 最高の今日にしよう!

Aqours 3rd LoveLive!Tour WONDERFUL STORIES~福岡公演感想文~

虚構から現実へ、現実からその先へ

 3都市6公演すべての公演を1人も欠けることなく無事に完走してくれたことをなによりも嬉しく思うし、ただただ「ありがとう」という気持ちでいっぱいです。

 福岡公演はLAでのライブが終わったあとすぐということもあり、移動時間や時差などの疲労が積み重なって正直なところ「パフォーマンスの質が落ちても仕方ないかな〜」なんて思ったりもしていました。

 ところが福岡公演はとんでもない気迫や想いの強さが嫌でも伝わってくるものだったし、リリースされたばかりのライブ初披露となる曲まで見せてくれたので本当に失礼なこと考えてたなと反省しました。
 いつだって最強最高のAqoursを見せてくれるために頑張ってくれているんですものね。

 これでもかというほど泣いたり笑ったり、最高に楽しいライブでした。


 僕は大体どのライブでも、特にAqoursのライブの後なんかにはしばらく現実なんか見えないくらいフワフワ浮かれてしまって、仕事中とかにライブの光景がフラッシュバックしてきて突然泣き出すことが日常的にあったんですよね。
 「ああ、あの曲聴けてよかったな」とか、「MC最強だったなぁ」とか。

 もちろんAqours1st・2ndともにひどい症状で、運転中にAqoursの曲を聴くのは自殺行為だったり、ブログを書きながら泣いたりするのなんて当たり前でした。
 声が聴こえるたびに思い出して、目を閉じても思い出して、そして泣く。安い涙なんです。

 ところがですね、この3rdライブ。
 全然そんなことにならないんですよ。

 さすがに没入してライブの光景を思い出すとなればオンオン泣けてしまいますが、平時に突然フラッシュバックしてくるなんてことはまずありません。

 ライブが終わった翌日から「さて、今日もAqoursを聴いてお仕事頑張っちゃいますか!」みたいな気持ち。

 現実について考えさせられるような、不思議な気持ち。 

 夢のように感じられる時間だったけど、「ように」なんてつけたら夢じゃないってことなのです。

 いったい僕の中で何があったのか。

 僕はそもそも、ライブやイベントなどは「非日常」を楽しみに行く場だと考えています。
 憧れの演者さんがとびきり可愛くて格好いい衣装を着て歌って踊って、アニメの中の演出がまるまる使われたりしたら、まるでアニメの中に入ってしまったみたいだと感じます。

 今回の3rdライブで言えば、『WATER BLUE NEW WORLD』のサビでスカートを外す演出に合わせて青い羽根がブワー!っと吹き出すところが最大の箇所だったでしょうか。

 ちょっとケースが違いますが、昨年の沼津夏祭りのとき開催されていたサンシャイン!!1期上映会。
 そこで観た「#11 友情ヨーソロー」での『想いよひとつになれ』はそのまんま沼津市民文化センターのスクリーンと重なって、どこからアニメでどこから現実なのかが本気でわからなくなりました。

 まだまだいくつもあるのですが、現実と虚構を極限まで擦り寄せた結果産まれる奇跡のような一瞬がたまらなく好きで、それを求めているのでしょう。

 そして、これはほんの一瞬であるがゆえに鮮烈で、瞬間的にフラッシュバックしてきたりするものです。

 ところがこの3rdライブは、徹頭徹尾があまりにもリアルだった。

 かねてより、自分が演じるキャラクターをどう表現するかに力を注いでいるAqoursの皆さんですが、いつも以上にかたくなに自身やメンバーのことをキャラクターの名前で呼ぶ演者さんたち。
 このキャラクターならこう動く・こうする、というものを、欲しかった以上に、ごく自然にぶつけてきてくれた。

 これをどう表現するのが一番しっくりくるのかはわからないけれど、「憑依」が一番近いのかなと思いました。

 演者さんはキャラクターになることはできるけれど、キャラクターは演者さんになることはできない。
 容姿や仕草をどれだけ近づけたとして、伊波杏樹高海千歌になれるけれど、高海千歌伊波杏樹にはなれない。

 …って思ってたんですよね。

 アニメ2期のストーリーをなぞったセットリストであったことや12.5話*1の存在。1stライブと同様に「ライブを経てアニメのストーリーが真の意味で完成する」ものだったと思います。

 2期の内容は人生について考えさせられたり、いろいろな気付きを与えてくれるものです。
 アニメを見ていた僕に語りかけてきたのは紛れもなく千歌たちでした。
 だからこそ、千歌たちアニメ内のキャラクターはセリフ以上の言葉を持てません。

 しかしこのライブは違った。
 Aqours WAVEを完成させたと泣きじゃくっていた姿、公演の回数を重ねるごとに恋心を知っていった姿、果たせなかった夢を叶えたいと福岡だけでライブを披露した2人組の姿。などなど。

 千歌たちは伊波さんをはじめキャストを媒介にして、自分たちの言葉を届けてくれた。憑依していた。
 ふだんは僕が虚構へのめり込んでいくほうが強いのに対して、今回は向こうがこちらへ飛び出てきてくれたような感覚。
 そんな事を感じてしまうくらい3rdライブの飛び出し具合は凄まじかった。



 なので、ものすごく刺さったんですよ。
 『ホップ・ステップ・ワーイ!』、この曲が。


 ファンミーティング幕張公演での感想記事にも書いたような気がするんですが、この期に及んで僕はまだ「Aqoursのファン」だと自身を持ててないみたいなんですよね。

 ライブやイベントは全然参加できてないし、ラジオだって聞いてない回のほうが多い。
 これは他の誰かと比べて、とか相対的な話ではなく、自分が満足するための絶対的な話です。

 去年のファンミの頃からズルズルとそんなことばっかり考えていて、我ながら鈍くさいなぁと思うのです。

 そんなノロマな理論武装をした僕に、真正面からなんの飾り気もないまっすぐな言葉でぶっ刺しに来るんですよ。


 『さあおいで いそがないと置いてくよ?


 って。

 ファンでいること、Aqoursの仲間でいることが大前提で歌われる『ホップ・ステップ・ワーイ!』。

 あんなに何度も「ついてきてくれますか?」と口にしてきた彼女たちが「いそがないと置いてくよ?」と突きつけてくる。

 ライブ中に感じていた「リアル」さが、伊波さんをはじめキャストに憑依したキャラクターたちが、「現実」になって問いかけてくるんです。

 このままモタモタしてたら本当に置いていかれてしまうかも知れないという恐怖があって、このツアーが始まる前に感じていた「怖い」という気持ちの正体はこれだったのかもしれないと思いました。
 というよりもこの悩み、たぶんファンミの頃からまるで変わっていない……僕にとっての命題なのでしょう。

 今の僕には悲しいほどにAqoursしかなくて、依存してるんですよね。
 推しキャラのこと考えててゲロ吐いたりしますし。

 置いていかれたくないなぁ、という気持ち。
 高槻さんがMCにて「みんなの居場所はここだよ」みたいなことを仰っていましたが、あたたかすぎるその言葉にまた依存してしまう。
 ただ依存するだけというのはたぶん良くないことなので、少しでもまともに向き合えるようにしたい。
 「Aqoursのファンだ」と自信を持って思えるようになりたい。 

 現状、Aqours以外に熱中できるものがあまりにも何もなさすぎる人生なので、これをまずどうにかしたい。

 TVアニメとライブを通して素晴らしい物語を見せてくれて、確かな成果を見せてくれたAqours


 「私達は動いた。やった。成し遂げた。じゃあ君はどうする?


 全公演を終えたあと、そう問いかけられたような気がしました。

 このままじゃいられない。傍観者じゃいられない。

 何ができるのかわからないけど、何かを変えられるように。

 現実をちょっと頑張ってみようかなって思えるコンテンツ、すごいと思うんですよね。

 WONDERFUL STORIES、その名に相応しい素晴らしい物語を本当にありがとうございました。



あとがき

 ここからはちょっと書いておきたかった福岡の旅行記というか、行程録になります。
 
 西日本豪雨の影響で山陽新幹線が運休になったり、その他さまざまな交通機関が麻痺しており、無事にたどり着けるかどうか本当に肝を冷やしました。

 結果として無事にたどり着けたのですが、福岡空港に到着したのが16:00。開演は17:00です。めっちゃ焦ってました。

 そもそも当日の朝8:00まで群馬で仕事してて16:00には無事に福岡にいられてるの、上出来すぎじゃないですか?


 私事ながらDay1.の前日が誕生日でございまして、なんともありがたいことにプレゼントを戴いたり、飛び入りで参加した飲み会でもお祝いなんかもして戴いちゃったりで本当に恐縮でした…。ありがとうございます。

 ちなみに「オカダタケシ」さんは僕の親愛なるフォロワーさんの「ハンドルネーム」なので、どちらの本名でもありません。
 瀬口ねるU.S.A.は7/7時点で流行していたDA PUMPさんの『U.S.A.』からきているそうです。パシフィックオーシャンをひとっ飛びして福岡まで来てよかったです。


 こういった人と人との繋がりも本当にありがたいですね。

 2日目は福岡在住の友人に久しぶりに会って昼からモツ鍋を食べたりしてましたが、ライブの前によくモツ鍋食べようと思ったなという気持ちです。
 結構ニンニク入ってたので、ライブ中とか臭かったかも。


 福岡は個人的にとても思い入れのある土地なので3rdツアーで行けるのが楽しみだったし、行けてよかったです。
 懐かしいなぁと色々と思い出す場所に行ってみたり、あれこれ食べたり、それだけでも楽しかったですね。

 お腹も満たして、大好きな通りもんも買って、さらば福岡。

 と飛行機に乗ったところで気付きました。
 ホテルかどこかにイヤホンを忘れてきたみたいです。

 決してお高いものではありませんでしたが、好みの音を鳴らしてくれて愛着もあったので、この遠征で唯一の汚点です。

 楽しかった気持ちと感謝の気持ち。そして私物を忘れないように、家に帰るまでがツアーです。

 最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

*1:青空Jumping Heart前の幕間アニメ

Aqours結成3周年

 「知らぬが仏」という言葉があるけれど、知らないことは怖いことだと思う。

 

 3年前、僕は彼女たちの存在を知らなかった。

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 興味の範囲外だったのもあるし、アニメや声優系はもういいとそっち方面のアンテナを畳んでしまったのもある。

 

 2年前、ふとしたきっかけでAqoursの事を知った。

 メンバーの名前も顔もほとんど一致しなくて、曲も3~4曲程度聴いていただけの状態。結成日なんて知るわけもない。

 どういう星のめぐり合わせか2年前の結成記念日、安田屋旅館さんに宿泊していたことにも今では意味を感じる。

 

 知ってしまってからは、もっと知りたくなった。

 

 1年前、結成記念日にAqours CLUBなるものが開設された。

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 アニメキャラクターの方ではなく、キャストさんのほうに比重を置いたファンクラブだった。

 普段では絶対に見ることができないキャストさんたちの素顔のやりとりや舞台の裏側、年相応にはしゃぐ姿なんてステージ上の姿からは想像できなかった。

 人となりをよく知らずに好きに全振りできることなんてまずないし、このやり方は声優オタクには堪らないものだし、正直うまいと思った。

 

 なにより、「知らなかった」ことを「知る」ことができた。

 知ってしまったから、もっと好きになってしまった。

 

 昨年より、もっともっと知りたくなった。

 

 そして今年、またしても結成記念日に Hop! Step! Jump! Project!の一環としてAqours CLUB 2018が開設された。

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 実質ファンクラブ続投なのだが、とても嬉しい。

 これからも、知らなかった一面をひとつでも知ることができる。

 今でも既にメーターが振り切れるほどだけど、もっともっと好きになれる。

 

  先日28日、TBSのCDTVで披露された『WATER BLUE NEW WORLD』。

 現在行われている真っ最中のツアーの中でも目玉の一曲を地上波で披露してしまうのはとても驚いた。

 いつもだったらその場にいられないのが悔しくてたまらないと思っていたはずだけど、今回は違った。

 たとえ画面の向こう側にいても青い羽根は飛んでくるので、『WATER BLUE NEW WORLD』は画面越しに見ている人間にこそ効力があるとすら思えてしまった。

 特集の組み方やカメラワークから見て取れるように、とてつもない愛があった。

 「◯◯はこんなにすごいんだぞ!」なんて口で何度言っても実際には1%も伝わらないし、究極の「百聞は一見に如かず」というやつだったと思う。

 

 『WATER BLUE NEW WORLD』は、イマのAqoursを知ってもらうにはこれ以上無いくらい最適な曲だと思う。

 イマを知ってほしい、Aqoursを知ってほしい、広がってほしい。好きになってほしいから。

 放送終了後、キャストさんからそんな想いが口々にSNSに投稿されていた。

 

 

 

降幡 愛 on Instagram: “昨日のTBSさんにて 『CDTV '18 上半期SPエンタメまとめ総決算』に生放送でラブライブ!サンシャイン!!Aqours「WATER BLUE NEW WORLD」を披露させて頂きました 💙💙💙💙💙💙💙💙💙 ものすんごくきんちょーしましたが、…”

www.instagram.com

 

 

 Hop! Step! Jump! Project!、この「広がり」がキーになってくるのかもしれない。

 なにせ次の4thライブはあの東京ドーム。話題性も大きいし、間口も広い。

 

 アニメや声優という枠を飛び越えて、もっと広い世代を掻っ攫っていきたいという気概とコンテンツの勢いを感じるし、もっとすごいことが起こりそうで非常に楽しみなのだ。

 

 なによりも、そんな経緯を見ていられること、Aqoursを知って、同じ世代に生きていられるのはオタクとしてとても恵まれていると思う。

 

 キャラクターもキャストもこんなに好きになれて、供給も多くて、ここまでのめり込めるコンテンツは人生に2度もない。というかAqoursで最後にしたい。

 

 過去を振り返ってみると、改めて知らないことは怖いことだと思う。

 もしあのままAqoursを知らないままでいたら、こんなに面白い時間を味わえてなかった。

 Aqoursを知らないままでいたら、もしかしたら彼女たちのことを叩いている人間になっていたかもしれない。

 そう思うと、知ってよかったし好きになって本当に良かったし、心底ラブライブ!サンシャイン!!を楽しめる人間で良かった。

 

 知らなかったことを知れたり、見たことのなかったものを見られたりするのは単純に刺激的だし、楽しい。

 もっとAqoursを知りたいし、もっと好きになりたい。

 そう思わせてくれるAqoursの存在と誕生に感謝と敬意を込めて。

 

 Aqours結成3周年。お誕生日おめでとうございます。出逢ってくれてありがとう。

 

誰のための「10」なのか。

 皆様こんにちは、瀬口ねるです。

 

 早いもので埼玉公演・大阪公演を終え、残すところは福岡公演のみとなりました。

 

 埼玉、大阪を終え、どうしてもひとつ気になっている事があるのでちょっと書き出してみることにしました。

 仰々しいタイトルになってしまいましたが、『WATER BLUE NEW WORLD』の「10!」を言うか言わないか、というお話です。

 批判とかネガキャンだとか、そういうものではないので「なるほどね」くらいの感覚でお付き合いいただけたらと思います。

 ”肯定”録なので。

 

「10!」について

 

 あらかじめ明言しておきますと、僕は「言わない」派ですね。

 「言わない」ことについての理由は後ほど書かせていただきますが、『WATER BLUE NEW WORLD』前の「10!」に対し、ものすごい違和感を持っていました。

 埼玉初日でこの違和感を覚え、2日目、そして大阪と、かなりの人数が「10!」を言っていることに割とびっくりしました。

 「あ、ここ言うんだ」という驚きと、「言わないのが少数派なの?」と感じる圧。いちいちこんな事を気にするなんて我ながら本当に損な性格だと思います。

 

 この違和感を抱えたままだと、「僕は残る福岡公演をホンキで楽しむことができないかもしれない」と思い、どちらかを否定するのではなく、どちらの在り方も肯定してみることにしました。

 

 

 

「10!」を「言わない」

 

 まずは「10!」を「言わない」事について。

 

 この3rdツアーのセットリストは、アニメ2期のストーリーに沿った内容になっているのは言うまでもないでしょう。

 アニメ2期、及び「#12 光の海」の文脈通りにこのライブを解釈するのであれば『WATER BLUE NEW WORLD』の前の「10!」は「言わない」のが正解だと思っています。アニメ劇中では言ってないですからね。

 

 ただこれを「アニメで言っていないから言わない」という思考で語るのではなく、Aqoursのことを考えて語りたいと思います。

 

 アニメ2期「#7 残された時間」で、Aqoursの9人は廃校阻止が叶わなかったことで自分たちの存在・活動に疑問を感じ、一度立ち止まってしまいます。

 そんな時に「優勝することで学校の名前を永遠に遺す」という新しい目標を立ててくれたのが、よしみ・いつき・むつをはじめとする浦の星女学院の生徒。いわゆる「10人目のAqours」です。

 

 その後、東京へ移動し決勝を目前に控えた千歌は「本当に勝つだけでいいのか」という疑問に再度立ち止まり、聖良の「誰のためのラブライブですか」という質問には答えられない。

 

 千歌は改めてメンバーひとりひとりに意志を問い、その上で「誰かのためじゃなく、自分たちのために勝ちたい」という決意を固めた。

 アキバドームへ向かう最中、示し合わせたわけでもないのに次々と合流し、歩道橋でその想いをひとつにする。

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 つまるところ、『WATER BLUE NEW WORLD』前の歩道橋でのカウントアップは9人だけのもの、9人だけの「決意のカウントアップ」です。

 

 僕はこの「Aqours9人だけの意志」を尊重したい。だから「10!」を言わないことを選んだ。

 

 

 

「10!」を「言う」

 

 Aqours9人のカウントアップに対し「10!」を言うムーブメントのきっかけになったのはよしみ・いつき・むつをはじめとする浦の星女学院の生徒・及び内浦の皆様によるアニメ1期「#13 サンシャイン!!」での『MIRAI TICKET』でしょう。

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 これはアニメの文脈通りに見ても「言う」のが正解ですし、Aqours 1stライブで『MIRAI TICKET』が披露されるときは僕自身もそのチケットでAqoursという船に乗りたかった、Aqoursと同じ景色を見たかったから「10!」を言いました。

 

 以降、Aqoursはこの「10!」を、並びに「10人目のAqours」という存在を広くあたたかく迎えてくれています。

 

2ndライブツアー初日の名古屋で歌った時に、歌の冒頭で「1,2,3,4,5,6,7,8,9」ってメンバーが言った後に本来は千歌の「OK?」ってセリフが入る部分でファンのみんなが「10」って言ってくれるんです。

「あっ、みんなここで「10」って言ってくれるんだ」って思って、次の日から「OK!」って台詞を言わずに、みんなの「10」っていう声を聴く振り付けから次の歌詞「レッツゴーサンシャイン!」に繋げたいってお願いしたら、変えてくださって!

この曲はみんなで作る曲なんだって実感しました。

 

ウルトラジャンプ2018年3月号 CYaRon!インタビュー

 

Aqoursの10両目、

みんなと一緒に駆け抜けたいの!

 

lineblog.me

 

 このようにキャストさんから「10」について語られることも多々あり、この「10」が彼女たちのパワーになっているのは感じ取れるものです。

 

 伊波さんのインタビューでも仰られているように「みんなで作る」のがライブですし、ライブだからこそ生まれるムーブメントもあるのです。

  キャストさんたちがあたたかく迎え入れてくれている行為に対し「それは違う」と切り捨ててしまうのは愛も想いやりもない。

 

 そしてなによりこの項のはじめにも申し上げたとおり、この「10!」のムーブメントのきっかけになったのはよしみ・いつき・むつをはじめとする浦の星女学院の生徒・及び内浦の皆様、つまり「10人目のAqours」による「10!」です。

 彼女たちの意志も、決して切り捨てていいものではない。

 

 もしもAqoursが歩道橋で「決意のカウントアップ」をしているとき、「10人目のAqours」がその場にいたら「10!」と言っていることでしょう。

 これに文脈上の間違いは無いはずです。

 

 つまるところ、『WATER BLUE NEW WORLD』前のカウントアップに対し「10!」を言う行為は、よしみ・いつき・むつをはじめとする浦の星女学院の生徒の気持ちを尊重した上での代弁だと思うのです。

 

 「10人目のAqours」は9人に自分たちの夢を預けているのです。だから「10!」を言う。

 3rdライブの『WATER BLUE NEW WORLD』において「10!」を言うということは、アニメの浦の星女学院生徒の想いとリアルに存在している自分たちの想いも乗せてほしいという「託生のカウントアップ」だと思うのです。

 

 

 

誰のための「10」なのか。

 以上のように、どちらにも正義があって、どちらも正解なのです。

 「俺はたけのこの里を食べるけど、お前の選んだきのこの山も良いよな!」みたいな感覚です。

 そもそもこんな事を気にかけていた自分が馬鹿らしいとも思うのですが、僕は残す福岡公演を全力で楽しみたい。起きること全てを楽しんで、輝きたい。この素晴らしい物語をホンキで駆け抜けたい。

 埼玉公演が始まる前は恐怖でしかなかった3rdライブ、僕は僕のために楽しみたい。そのためにどんな些細な気がかりでも摘んでおく必要があったので、こんなものを書きました。

 

 Aqoursの9人が飛び立つ先を見守るために「決意のカウントアップ」を尊重するのも良し。

 

 浦の星女学院の総意と自身を重ね合わせて「託生のカウントアップ」を紡ぐのも良し。

 

 誰のためのライブで、誰のための「10」なのか。

 「アニメで言わないから言わない」とか「ただ何となく流れに流されて言う」とかではなくて、それぞれが自分の意志と正義を持ってライブに参加する方が絶対に楽しい。

 

 キャラクターに対する愛、キャストに対する愛、ストーリーに対する愛。

 どれをどう尊重していくか、これが「愛と想いやりを持つ」ことだと思うのです。

 

 以上を踏まえ、僕は改めて「言わない」ことを選びます。

 僕は彼女たちになりたいわけでも、願いを投影したいわけでもなく、彼女たちが見る青い新世界の景色の一部でいたい。

 

 これは完全に個人的見解ですし、僕が僕にケジメをつけるための思考を書き起こしたものなので、他人にとっては取るに足らないものかもしれません。

 

 でも、もしも1人でも僕のように考えている人がいて、この記事が答えじゃなく道を探す手がかりになってくれたら。

 もしもこの記事を読んでくれたことで、それぞれがそれぞれの「意志」をもって、その上でどちらを選ぶのかを考えるきっかけにでもなって頂けたら幸いです。

 

  泣いても笑っても、次の福岡が最後の公演です。

 

 あなたはどう遊びますか?