百花の魁 『WHITE FIRST LOVE』~黒澤ダイヤと恋のお話~
皆様こんにちは。瀬口ねるです。
ラブライブ!サンシャイン!!2期BDシリーズの第5巻の特典曲、黒澤ダイヤ(cv.小宮有紗)で「WHITE FIRST LOVE」、リリースされました。
ファーストインプレッションとしては、「よくもやってくれたな」というものでした。畑亜貴先生ホントのバケモンだった。
ご丁寧なことにはてなブログさんから「なんか書け」とのお達しが来たので、タイミングもよいので書き出していこうかと思います。
とは言ったものの、正直なところこの曲についてあまり語ることは無くて、この曲に向かい合うにあたって事前に頭に入れておきたいこと、そしてなぜ「黒澤ダイヤと恋なのか」、そしてダイヤのちょっとだけ未来のお話がメインになるかと思います(もちろん曲の話もします)。
黒澤ダイヤとは
そのためにはまず黒澤ダイヤという人物を知っておいて欲しいと思います。
学年 3年生
誕生日 1月1日
血液型 A型
身長 162cm
スリーサイズ B80/W57/H80
趣味 映画鑑賞・読書
特技 和琴・唄・着付け
好きな食べ物 抹茶味のお菓子・プリン
嫌いな食べ物 ハンバーグ・グラタン
浦の星女学院の3年生。旧網元でも有名な名家の子女で、学院の生徒会長を務める。プライドが高い完璧主義者で、中途半端や曲がったことは絶対に許さない。
以上テンプレ。
プロフィール的なものでここに付け足すとすれば、AZALEAの所属メンバーであること、シンボルマークが梅の花ということくらいでしょうか。
そしてもう一つ、彼女に与えられている運命のお話を付け足さねばこの話は始まらない。
わたくしの生まれた黒澤の家は──この内浦で十五代を数える、古い網元の家です。
そんな家に生まれたからには義務もあることを──昔から教育されて育ってきたわ。だから、一見恵まれた環境に生まれたように見えても──わたくしに将来の自由はないの。この家を継いで、──内浦を守っていかなくては。それが、他の誰にもできないわたくしの──多分1番の義務。その運命に逆らうことは──この内浦を捨てることになるのだもの。生贄は1人で十分。引用:Aqours’ Sea Side Diary
必要なところのみ抜粋・引用しています。1期5巻のBDは皆さんもお持ちだと思いますので、ぜひ一度目を通してあげてください。
ここでの要点は、ダイヤは
・白か黒かでなければ気が済まない性格
・名家中の名家の跡取り
・自身のことを「生贄」と称している
というところでしょう。
なぜ「ダイヤと恋」なのか
WHITE FIRST LOVEは読んで字のごとく、聴いた歌詞の通り「恋」がテーマになっている曲です。
まず疑問なのが「なぜダイヤと恋なのか」というところ。
一見、お硬いダイヤと浮ついた恋なんて、縁の遠いものなのではないだろうか?
黒澤家は沼津内浦でホテルや温泉、マンション建設、レストラン経営に土産物屋、そして元々の本業である漁業を営み、雇用を生み、利益を上げ、経済のシステムを回しています。
ダイヤ自身は、そんな家の自慢の娘で地域にとってはお嬢様。将来は立派な婿をとって事業をついでいく跡継ぎなのです。
ここで重要なのが「婿を取る」というところ。
いわゆる「政略結婚」というやつです。
ダイヤは政略結婚をする可能性が非常に高く、自身もそれを「仕方ない」「義務」と達観しています。
果たしてここに愛はあるのだろうか?
ダイヤはこの生涯、人並みの「恋」を知ることができるのだろうか?
そう思うと、途端に悲しくなるのです。
だからこそ、ダイヤと恋についての歌には意味があるし、価値がある。
そしてそんな彼女にとって、恋をテーマにしたユニット・デュオが存在するのはご存知でしょう。
恋へのカウントダウン
「恋の喜び咲かせます、AZALEAです」
このキャッチコピーが印象的な純朴ガーリー3人組ユニット・AZALEAです。
このAZALEAですが、作詞家の畑亜貴先生を以てしてもこんなことを言わしめるほどです。
インタビュアー「ライブをご覧になっていて、意外性を感じた曲はありましたか?」
畑「これがね、AZALEAさんなんです。ユニットはそれぞれみんなすごくよかったんですけど、AZALEAのイメージは新しかったです。彼女たちのパフォーマンスによって、自分の想像以上のイメージが出てきたんですよ。」
インタビュアー「ライブを観た結果、”トリコリコ”が微熱曲であることが発覚(笑)」
畑「わたしも思いました(笑)。『ここだったか!』と。音源以上の微熱感がありましたね。歌詞の面でも、新たなイメージが湧いてきました。」
引用:Cut 20175月号P.82
「微熱」ということばは畑亜貴先生の大好きなことばのようで、それについても熱弁されています。
畑「情熱以前の、熱に浮かされた状態。その儚い状態が、わたしの一番好きな微熱なんだと思います。恋に恋している状態ですね。まだ妄想の段階にいるかもしれないくらいの恋が、たぶん微熱です。あと、清く正しいふりをした熱のような気がしますね。想いはかわいくて美しいんだけれども、ほんのちょっとだけ怪しい匂いがしていて、それを承知でフラフラと行ってしまうような感じ。今止めればいいのに、でも止まらない状態が微熱です。そういう状態を、わたしは人生で一番愛しているかもしれない。少女の恋、それは微熱。乙女の想い、それが微熱。」
引用:ダ・ヴィンチ2018 4月号
上記のような微熱の情熱からできたものが、2ndシングル「GALAXY HidE and SeeK」、「INNOCENT BIRD」です。
畑「もちろんユニットはみんな好きなんですけれども、たぶんわたしの個人的な感情とシンクロ率が高いんですよね。自分が表現したいと思ってることの巫女さん的なユニットだなって思います。もっと背負わせちゃっていいんだ、情熱×哲学みたいな方向に行っちゃっていいんだって、パフォーマンスを見て勝手に思ってしまって(笑)」
引用:ダ・ヴィンチ2018 4月号
1stライブでのパフォーマンスを見てからイメージが湧いてきた、という畑亜貴先生。
ここですこし面白いことがありまして、AZALEAの1stシングルから1期BD全巻購入特典のLONELY TUNINGまでに出てくる3人称は「キミ」なのに対し、1stライブを見た後に作られた2ndシングルのGALAXY HidE and SeeKとINNOCENT BIRDで出てくる3人称は「あなた」なのです。
これ以降のAZALEA楽曲でどうなるかなんて分かりませんが、2ndシングルのコンセプトは「キミ」よりもちょっとだけ深くてアダルトな恋を想起させる「あなた」となっています。
”信じてるコトバの魔法 キミよいつかトリコになって”(トリコリコPLEASE!!)
”聞いて聞いて 私はいつも探しているのよ 君を”(LONELY TUNING)
”ah 誰かは…あなた!
ココだよってあなたの声が聞こえる優しいその声で導いてください”(GALAXY HidE and SeeK)
”それまでは閉じこもって あなたも卵の中なのね”(INNOCENT BIRD)
何がいいたいかと言うと、AZALEAは畑亜貴先生の「微熱」という趣味趣向を存分に投影できる存在で、2ndシングルにはその趣味趣向が全面に押し出されているということです。
次にその「微熱」と「あなた」を継承する2人組のお話。
ラブライブ!サンシャイン!!デュオトリオコレクションCD VOL.1 SUMMER VACATIONより、黒澤姉妹(INFERNO PHOENIX)による「真夏は誰のモノ?」です。
「真夏は誰のモノ?」も聴いたまんま、挑発的なセリフや熱に浮かされているような「微熱」感が満載の一曲です。便利ワード、微熱。
赤い太陽のドレスで踊る私のこと見つめる瞳 目をそらしたい でもそらせない
真夏は誰のモノ?あなたと私のモノにしたい(真夏は誰のモノ?)
たまたまいわゆる「微熱」感のある曲で、たまたま両方とも歌っているメンバーに黒澤ダイヤがいるだけだと思っていました。
WHITE FIRST LOVEを聴くまでは。
WHITE FIRST LOVEは言わずもがなダイヤのソロ曲です。
ひと目歌詞を見れば、一度歌を聴けば分かるほどの恋に恋している状態、清く正しいふりをした熱、今止めればいいのに、でも止まらない状態。
継承されていく「微熱」。
トリオユニットからデュオへ、デュオからソロへ。
3,2,1…とカウントダウンされていくごとに、「微熱」はより一層の熱を帯びていきます。
AZALEA 2ndシングルがリリースされたのは2017年5月31日。
デュオトリオコレクションCD VOL.1 SUMMER VACATIONがリリースされたのは2017年8月2日。
そしてWHITE FIRST LOVEがリリースされたのは2018年4月24日。
リリース順で見ても、時系列で物語のように繋がっていっているのです。
TVアニメシリーズの放送が終わり、3年生たちはそれぞれの道へ歩き出す様子が描かれていました。
そんな中でこんなソロ曲がリリースされてくるのは、狙い済ましたとしか思えないのです。
WHITE FIRST LOVEだけで聴いても名曲であることは間違い無いですが、ユニット曲やデュオ曲から繋がる物語もあるんだよ、ということを意識していただけたらWHITE FIRST LOVEやユニット曲、デュオ曲について幅も奥行も味も出てくるのではないかな、と思います。
WHITE FIRST LOVEのお話
以上の情報などを持ちまして、WHITE FIRST LOVEを読み解いていきたいと思います。
あらかじめ仮定として前置きしてきたいことがございまして、それはこれが現時点でのダイヤから見た「黒澤ダイヤのちょっとだけ未来のお話」であるということ。
■”答えはいつだって正しく見つかると 思っていたけれど 例外もあるのね
白さが物足りない 曖昧な状態で 手掛かり探すなんて 途方に暮れるわ”
プロフィールにも記されているように、ダイヤは中途半端なことが嫌いです。
ここで求めている「答え」はおそらく、「どのような形で家を継ぐのが最善なのか」ではないだろうか。
SeaSideDiaryダイヤ編にて、このように語られています。
ただ親の言う通り、求められるとおりに──優等生や跡継ぎを演じることが、ベストな人生だと思っていた私に──。
黙ってまっすぐに道を進む傷ひとつない優等生だけが──跡を継ぐ方法ではないのかもしれない。
ルビィのようなこれまでと全く違う考えとやり方で──私なりに跡を継ぐことができるなら。
引用:Aqours’ Sea Side Diary
自分を犠牲にしてまでも常に最善手で立ち回ろうとする姿は、アニメ版にも重なるものがあるかと思います。
でもやはり、できることなら犠牲になんてなりたくない。
仕方ないから、求められるから、役目を果たせてしまうからこその葛藤を持つキャラクターなのです。
そしてダイヤが物足りないと感じている「白さ」。
ダイヤが「私なりに跡を継ぐ」ためには、一族や一族に関わる人間を納得させる大義がなければならないのは当然だろう。
ダイヤ自身の言い分を通すための後ろめたさを排除し、自身の言い分が潔白であることを通さねばならないのです。
そんな「白さ」が物足りず、中途半端な状態で「私なりに跡を継ぐ」道は手掛かりもなく、途方に暮れるものなのではないだろうか。
■”言葉ひとつで希望持ったり 勝手に絶望してみたり
もてあます熱さが こわい”
ダイヤが「私なりに後を継ぐ」ために手探りで様々な手段を提案し、返答次第で一喜一憂する様子なのではないかと感じました。
何がそこまでさせるのか、何をそんなに熱くなっているのか。
■”想いが届かないって悩むのは苦しいだけでしょう
誰にも言えなくて あなたへと心が揺れる夜
恋が始まるの…?”
歌い出しにもあるので後回しにしてしまいましたが、ダイヤはすでに限りなく恋に近い状態にあるでしょう。
一族の役割としてダイヤ自身の恋愛感情は必要なく、ダイヤ自身もそれを悟り達観していたからこそ「生贄」という自虐までしているのです。
でも、”誰か”を好きになってしまった。
こんなことは親にも妹にも、親友にだって言えるわけがないし、”誰か”にも当然言えるはずがない。
■”話に聞いていても信じていなかった 自分の気持は常に 明快な筈だと”
「恋」という未知のものに対してダイヤの本心を代弁するかのように主張を強める「琴」のメロディがこの歌詞の部分で炸裂します。
言わずもがな「琴」はダイヤの特技のひとつで、琴にまつわるエピソードはG'zとアニメどちらにも存在し、ダイヤを象徴する要素の一つと言ってもいいでしょう。
■”優しくされたい 違うそうじゃない もっとひりひりしたくなる
目覚めそう何かが こわい”
もし仮に貴方が「名家の子女とお見合いをする」なんてことになったらどんな対応をするでしょうか。
「優しくする」と答えるのがほとんどなのではないだろうか?(無論、名家でなくても女の子には優しくしましょう。)
しかし、相手は名家。失礼があってはいけないし、当然体裁に気を遣う。
言い方を変えれば「顔色をうかがう」ということになるでしょう。
そんな上辺だけの安くて卑しいやり取りじゃなくて、もっとスリリングな心と心の駆け引きをしたい。単純な「欲望」です。
自身の役割を放棄してまでも満たしたくなる、そんな欲望が目覚めてしまうのが怖いのだ。
■”あなたの目がきっといけないんでしょう 孤独な光が 私と似てるから惹かれるの
戻れなくなりそう 恋の始まりね…?”
孤独な光を宿す目の持ち主が誰なのかは不明ですが、「似ているからこそ惹かれ合う」という旨の歌詞がINNOCENT BIRDに存在しています。
”ねえきっと私たち とっても似ているの だから心を閉じないで”
”ねえきっと私たち おんなじキモチなの 恋はひとつだけでいいの ”(INNOCENT BIRD)
この「私と似ている誰か」との運命的な出逢いに引き寄せられ、もう「戻れなくなりそう」とまで言うのです。この時点ですでに戻るつもりなど無いのである。
■”想いを届けたいって変わってく 願いが生まれる
言えないままじゃいや あなたへと心が走る夜 恋になった夜”
秘めたる本心を出すことをせず、自分が「生贄」であることも仕方ないと諦めていたダイヤが「想いを届けたい」「言えないままじゃいや」と本心を吐露しているのである。
サンシャイン!!のアニメでも、様々なキャラクターが涙ながらに取り乱し本心を吐露するシーンには何度も感情を蹂躙されたものです。
ソロ曲でようやく自分の好きなキャラクターが本心をぶちまけてくれたこと、それをダメ押しするかのような叫びとも取れるコーラス。つらすぎる。
ダイヤがしてきたことはずっと「恋」だったけれど、ダイヤは「恋」を知らなかったから「恋」だと分からなかった。
ここでのダイヤの選択は「駆け落ち」なのではないでしょうか。
ルビィの入れ知恵によって、ダイヤは「家出をする」という切り札を得ました。
家も、立場も、何もかもを投げ捨てて自分の生きたいように生きてみると。
最後に「恋になった」ことで、生贄やシステムの一部ではなく、ひとりの人間として、女として生きる道を見つけられたのでしょう。
箱入り娘だったダイヤ自らの想いですべてを投げ捨て、家からの、生贄からの脱却を果たす。
そんな未来もある。
この恋が叶うものか叶わぬものなのかはわからないけれど、人生の選択肢が増えた。
叶わなかったとしても、「恋」の味を知ることは出来たのだ。
そんな一曲だったのではないでしょうか。
黒澤ダイヤと小宮有紗その2
「その2」と題しているのは、過去の記事にてダイヤと小宮有紗さんの2人がいかに素晴らしいかを書いた事があるのでその続きということで。
黒澤ダイヤを語る上で、小宮有紗さんを欠かすことは出来ません。
WHITE FIRST LOVEを歌う小宮さん、ものすごく歌唱力と表現力が上がっていますよね。ここに驚いた方も多いのではないでしょうか。
僕自身、過去4度のFCイベントで小宮さんの歌を聴いた身ですが、圧倒的に上手い。
もちろんこれが小宮さんのもともとの実力であったり、ちょうど出しやすい音域であったりするのかもしれませんが、上手い(2回目)。
想像を絶するボイストレーニングを積んでいたのかもしれません。
水着のグラビア写真などを見ればわかりやすいのですが、腹筋が凄いです。Majesticを買ってください。
一般的に、歌唱力を上げるには腹筋を鍛えるのが効果的と言われています。
さらに2018年2月5日、小宮有紗さんのお誕生日当日にZepp東京で行われたバースデーイベントで、小宮さんはこんなことを言っていました。
「(いい感じの肉感を維持するため)食べるようにしてる。食べないと痩せちゃうので。」
これもグラビア写真などを見ていただければわかりやすいのですが、あの細さから想像できないほど腰回りの肉付きが本当にいい感じなんです。Majesticを買ってください。
これほどまでに体作りを意識している小宮さん、WHITE FIRST LOVEを歌うにあたって肉体の方から改造している可能性は充分にあります。
なぜならこれははじめての「ダイヤのソロ曲」で、与えられた役を演じるために常に最善を尽くそうとするのが小宮有紗さんだから。
小宮さんはVOICE BRODY Vol.2のインタビューでこんな事も言っています。
「ちゃんと私がやる意味があるようにしたいんです。小宮有紗だから黒澤ダイヤなんだって。」
引用:VOICE BRODY Vol.2
1stライブでAZALEAのステージを見た畑亜貴先生が新たな可能性を感じて出来たのがダイヤがセンターのGALAXY HidE and SeeKで、さらにそれを見て「もっと背負わせていい」と思ったのかもしれません。
作り手に「まだいける」と通されて要求値以上の返答を出していくというのは、表現者としてあまりにも凄すぎるのではないでしょうか。
結果としてWHITE FIRST LOVEは、まさに「小宮有紗だから黒澤ダイヤ」である答えのひとつだったように思います。
百花の魁
余談ではありますが、ダイヤのシンボルマークは梅の花だということは先ほどお話しました。
この梅という植物、僕の地元・群馬県が東日本最大の梅の産地(本当か?)ということもあっていろいろと調べていた事があったのですが、これが非常におもしろくて。
諸説あるようですが、ダイヤの誕生日である1月1日の誕生花が「白梅」であるようです。
白梅の花言葉は「気品・忍耐」など。
スクフェスのサイドストーリーでも梅について触れられているお話があります。
実にダイヤらしい花言葉だと思いませんか?
そしてもうひとつ、梅は数ある花の中でも1年の中で最も早く花を咲かせることから「百花の魁(ひゃっかのさきがけ)」とも呼ばれています。
ルビィのソロ曲「RED GEM WINK」が「夏」のイメージならば、対になる「WHITE FIRST LOVE」は「冬」のイメージなのでしょう。
ただ「対になっているから」だけでは理由付けとして物足りないと思っていましたが、冬を越し花を咲かせる「梅」がシンボルマークのダイヤの曲ならば合点がいきました。
冬を超え、1番最初に花をつける白い梅。
恋の喜びは咲かせられたのでしょうか?
お後がよろしいようで。
あとがき
僕は黒澤ダイヤのことが好きです。
SeaSideDiary を読んだ時、どうにか救われてほしいと思いました。
GALAXY HidE and SeeKを聴いた時、この娘が救われる未来はいずれやってくるのだと思いました。
WHITE FIRST LOVEを聴いた時、全てを投げ捨てて迷路から脱却する道を選べる未来もあることに涙しました。
ダイヤの立場上、許されない恋、してはいけない恋というものが存在するでしょう。でも好きになってしまった、恋をしてしまった。
この二律背反が実に「黒澤ダイヤ」らしく愛おしいものなのです。
そもそも僕がなぜこんなにもこの曲、黒澤ダイヤと恋の関係にご執心なのかというと、かねてよりこんな事を考えていたせいでもあります。
黒澤ダイヤさんにも家系を途絶えさせないためにもいずれ家庭を築くときが来るのだろうけど、その出会いが決して政略的なものでないことを祈りたいです
— ♦️瀬口ねる♦️ (@_Segnel_) 2017年9月16日
そんなことを考えていたらめちゃくちゃ具合が悪くなってきてしまった
SSD基準で考えるならダイヤは政略結婚するかもしれない未来があるので、まともな恋を知らないまま生きることになるかもしれない。政略結婚が幸か不幸なものであるかどうかは別の話として。
— ♦️瀬口ねる♦️ (@_Segnel_) 2017年10月8日
ずっとこんなことを考えていたところに、この曲です。畑亜貴本当に何なんだ。
とにかく、ダイヤには「黒澤家」という書類上のことじゃなく、もっと個人的に愛されてほしい、幸せになってほしいのです。
曲への解釈は人それぞれなのは当たり前ですが、僕にとっての聖書はSeaSideDiaryで、これを意識している楽曲であることはこじつけでは無いでしょう。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
(※一部不適切な表現がありましたので修正・加筆にて対応させていただきました。2018年5月1日)